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武蔵百科五輪書百科(五輪書解説) (English) (各資料)

宮本武蔵 (五輪書) (それからの武蔵

宮本武蔵(1~8) (吉川英治歴史時代文庫)
             
内容紹介
1)野に伏す獣の野性をもって孤剣をみがいた武蔵が、剣の精進、魂の求道を通して、鏡のように澄明な境地へ達する道程を描く、畢生(ひつせい)の代表作。若い功名心に燃えて関ヶ原の合戦にのぞんだ武蔵(たけぞう)と又八は、敗軍の兵として落ちのびる途中、お甲・朱実母子の世話になる。それから1年、又八の母お杉と許嫁(いいなずけ)のお通が、2人の安否を気づかっている作州宮本村へ、武蔵は1人で帰ってきた。

2)沢庵の温かい計らいで、武蔵は剣の修行に専念することを得た。可憐なお通を突き放してまで、彼が求めた剣の道とは?だが、京畿に剣名高い吉岡一門の腐敗ぶり。大和の宝蔵院で味わった敗北感、剣の王城を自負する柳生の庄で身に沁みた挫折感。武蔵の行く手は厳しさを増す。一方、又八は堕ちるところまで堕ちて、偶然手にいれた印可目録から、佐々木小次郎を名乗ったりする。

3)吉岡清十郎と雌雄を決す!武蔵の年来の宿望は、ここに実現の運びとなった。時、慶長10年正月9日。場所は京都・蓮台寺野。もし武蔵が勝てば、その名声は京畿を圧するだろう。――武蔵は思いのままに戦い、勝利をおさめたが、彼の得たものは、心の虚しさでしかなかった。一方、蜂の巣を突いたような吉岡一門から、一門きっての暴れん坊、吉岡伝七郎が鎌首をもたげてきた。

4)いまや、武蔵は吉岡一門の敵である。清十郎の弟・伝七郎が武蔵に叩きつけた果し状! 雪の舞い、血の散る蓮華王院。つづいて吉岡一門をあげての第2の遺恨試合。一乗寺下り松に、吉岡門下の精鋭70余人が、どっと武蔵を襲う。――「1回1回の原稿の出来上るまでは、主人の気迫が反映して、私どもまで緊張につつまれる毎日」だったと、文子夫人は当時の著者を回想している。

5)吉岡一門との決闘を切り抜け、武蔵は多大の自信とそれ以上の自省を与えられた。そしてまた、大勝負の後に訪れたゆくりなき邂逅。それはお通であり、又八であり、お杉婆(ばば)であり、宿命の人・小次郎であった。その人々が、今後の武蔵の運命を微妙に織りなしてゆく。山ならば3合目を過ぎて、いま武蔵の行く木曽路、遥かな剣聖を思い、お通を案じる道中は、4合日の急坂にかかる。

6)長い遍歴をともに重ねてきた城太郎は、木曽路でぷっつり消息を絶ち、武蔵は、下総(しもうさ)の法典ヶ原で未墾の荒野に挑む。恃(たの)むべき剣を捨て、鍬を持った武蔵。これこそ一乗寺以後の武蔵の変身である。相手は不毛の大地であり、無情の風雨であり、自然の暴威であった。――その頃、小次郎は江戸に在って小幡一門と血と血で争い、武蔵の“美しい落し物”も、江戸の巷に身を寄せていた。

7)わが国の新聞小説で『宮本武蔵』ほど反響をよんだ小説はないであろう。その1回1回に日本中が一喜一憂し、読者は武蔵とともに剣を振い、お通とともに泣いた。そしていまひとつ気になる存在――小次郎の剣に磨きがかかればかかるほど、読者は焦躁する。その小次郎は、いち早く細川家に仕官するという。宿命の敵、武蔵と小次郎の対決のときは、唸りをうって刻まれてゆく。

8)当初、200回ぐらいの約束で、新聞連載が開始されたが、作者の意気込み、読者・新聞社の熱望で、1000余回の大作に発展した。一度スタートした構成を途中から変えることは至難だが、さすがは新聞小説の名手。ただし構成は幾変転しようと、巌流島の対決で終局を飾ることは、不動の構成であった。作者が結びの筆をおいたとき、12貫の痩身は、10貫台に――。文字通り、鏤骨(るこつ)の名作。

出版社: 講談社 (2002/3/21)

五輪書



決定版 宮本武蔵全書 単行本: 432ページ: 弓立社 (2003/07)
没後三六〇年、初めて武術的に解明された新発見の最善書「楠家本・五輪書」の写本、全文掲載。読み下しは総ルビ。武術的口語訳と脚注。「五輪書」研究三十年の国語研究家がテキスト・クリティーク。同時代史料・武蔵伝・武蔵論・五輪書論を網羅。武蔵探求の一大成果。
おのれが経てきた命のやりとりという体験を儒・仏・軍法いずれの古典思想も借りず、自分の言葉だけで語った「五輪書」。この難解な書物を30年間研究してきた国語学者と古武道の大家が解明。武蔵の著作はほぼ全て収録。

五輪書 (岩波文庫) 文庫 173ページ – 1985/2
五輪書 (ワイド版 岩波文庫) 単行本173ページ – 1991/1/24

剣道の歴史において異色とされる宮本武蔵の二天一流は、次のような考えから生まれている。「太刀はひろき所にてふり、脇差はせばき所にてふる事、先ず道の本意也。此一流におゐて、長きにても勝ち、短きにても勝つ」。つまり宮本武蔵の革新は、勝つという1点をただ合理的につきつめたところにあることがわかる。
宮本武蔵が二天一流の奥義を記した本書は、勝つことにおいて何が理にかなうものであり、何がかなわないのかを説いている。構成は地水火風空の5巻からなり、「地之巻」では兵法や二天一流の概略を、「水之巻」では太刀筋や剣術の極意を、「火之巻」では実戦に勝つための要諦を、「風之巻」では他流派との比較を論じ、最後の「空之巻」では二天一流の到達した境地をまとめている。
圧巻は「目の玉うごかずして、両わきを見る事肝要也」などの、切り合う瞬間の動作を細かく記したところ。実戦の緊迫したシーンがここに浮かび上がってくる。また、「構はありて構はなきという利也」と言いきっているのもおもしろいところ。構えや太刀をどう振るかにとらわれず、ただ敵を切る心をもて、それが「理」だ、とするのだ。ここに宮本武蔵の真髄が見えてくる。
本書がビジネス書として読まれているのは、極限で平常心を保ち、相手を観察し、心理戦を制し、環境を利用し、先手を取る、といった奥義から多くのアイデアをくみ取ることができるからだ。(棚上 勉)
一身の切合いに勝ち数人の戦いに勝つのが武士というものだ、それには―、といって武蔵は、構え方、足の踏み方、目のつけ方等をつぶさに述べ、相手の強弱を知って先にしかけよとも説く。長く読みつがれてきた、剣法の奥義書。
大きなワイド版は活字も大きく注釈もわかりやすい。

図説 宮本武蔵(河出書房新社 )単行本 – 2001/11
剣心一如、万里一空―諸芸に秀で、『五輪書』に心魂を著した達人の実像。井上雅彦『バカボンド』や吉川英治『宮本武蔵』の人気の原点がここに。

対訳 五輪書(講談社)単行本191ページ – 2001/7/6
イギリスで小社の英文版『葉隠』がベストセラーになっています。翻訳はウィリアム・スコット・ウィルソン氏。吉川英治著『新書太閤記』や沢庵禅師の『不動智神妙録』などの翻訳で名高い人物です。そのウィルソン氏が、心血を注いで訳しあげたのが本書です。
関ヶ原の戦いは、その後300年以上も続く平和な江戸時代へのきっかけとなる、今でいえば世界最終戦争のような戦争である。本書の「前書き」にあるのだが、宮本武蔵には、若いころにこの戦に参戦した経験があるらしい。 それを知ったうえで読むと、武蔵の『五輪書』には平時に生きざるを得なかった有能な荒武者の、屈折に満ちた自己述懐という一面が感じられる。否定命令文で占められた過剰に禁欲的な「独行道」の文体や極度に倫理的な内容に、たとえば西欧の騎士道に見られる明るく開放的なダンディズムとは無縁な、暗い境遇の不幸を感じるのだ。武蔵の武芸者としての真骨頂が「実戦」にあり、端的に言って「戦場における公明正大な人殺し」にあったのだとすれば、彼の絵や彫刻は本来の才能の屈折した表現なのかもしれず、だとすれば『五輪書』が、敗戦を経験し戦後の高度成長を支えた企業人たちの間で、主にビジネス書として読まれてきた消息も合点がいくのである。 とはいえ、以上は単なる内向きの述懐にすぎないこともまた事実だ。日本の文物が、外からの新規なまなざしによって新たな息吹を獲得するのはよくあることで、近くは寺山修司の「天井桟敷」に代表される前衛演劇や、「山海塾」などのいわゆる舞踏がそうだった。その意味で、本書のもつ価値は出版後の外の評価によってこそ明かになるのかもしれない(今野哲男)
無敗の剣豪。創造的な芸術家。そして人生の達人――。 世界中で人気を集める、宮本武蔵の不朽の名著 『五輪書』の原文に、現代語訳、決定版英訳を 添えた、古典と英語と人生が、同時に学べる画期的な書。 世界中の武道関係者はもとより、経営者、ビジネスマンたちが、武蔵の書を読み、勝ち抜くための哲学、創造性の秘密、そして人生の極意を学び、多大の影響を受けてきました。本書はそうした世界の読者待望の決定版『五輪書』です。

CD付 英語で読む五輪書 The Book of Five Rings【日英対訳】単行本
IBC対訳ライブラリー【日英対訳『英語で読む 五輪書』英文朗読音声・解説付き】(付属:MP3形式 CD1枚 総収録時間: 1時間46分34秒)
アメリカのトップ・ビジネスパーソンが愛読する究極の経営哲学! 『五輪書』に関するコラム、英語解説付き。
17世紀、晩年の宮本武蔵が書いた兵法書、五輪書。この古い読み物は、ハーバード・ビジネス・スクールで経営学のテキストとして採用された実績をもっています。江戸時代の剣法の書が、現代アメリカのトップ・ビジネスパーソンたちに愛読されるその理由とは、究極の現実主義者である宮本武蔵が、どんな困難な状況においても勝ち抜くための哲理を伝授してくれる、人生の指南書ともなりうる内容であったためでした。宮本武蔵という剣豪の哲学を楽しむことはもちろん、経営哲学の書としても活用しうる五輪書を、英語と対訳で読んでみませんか。現役高校教師、出泉田先生のわかりやすい英語解説つき!

宮本武蔵「五輪書」のすべてがわかる本(廣済堂出版 )単行本231ページ – 2003/3/1
NHK大河ドラマの「時代考証」の権威による、「武蔵」と「五輪書」の真実!現代生活やビジネスへの教訓、番組制作裏話も満載。巻末付録「五輪書」原文。

それからの武蔵  (波浪篇・山雨篇・江戸篇・島原篇・熊本篇・天命篇 )

           
1)それからの武蔵(一)波浪篇 (集英社文庫)257 ページ(1980/10/25)
慶長十七年四月、巌流島の決闘は武蔵の一撃の勝利に終った。だが、小次郎の復讐を誓う鴨甚内とおりんは、執拗に武蔵をつけ狙う。折しも九州路はキリシタン弾圧と南蛮人の暗躍で策謀渦巻き、剣風が吹き荒れていた。果てしなく武蔵を襲う剣と短筒。そして彼を慕う美女お孝……仕官の志を棄て、剣一筋の道に己の生きる意味を求める古今無双の剣豪の物語。

2)それからの武蔵(二)山雨篇 (集英社文庫)246 ページ(1980/10/25)
武蔵は二刀流を極めんと切原野で丸目蔵人佐と対決、金剛王宝剣の妙技を会得。さらなる剣の道をめざす武蔵を狒々丸や幻術使い主水、海賊白鬼の一党が襲う。一方、気丈なお悠にも恋慕の想いが育っていた。文学への途をめざし武蔵に救いを求めるひたむきな愛。しかし、愛すらも二天一流完成の前には超えていかなければならないものなのだ。

3)それからの武蔵(三)江戸篇 (集英社文庫)234 ページ(1980/11/25)
細川忠利の薦めで徳川家光に面会。しかし、武蔵は我が道は天地間の理法を剣をもって探すことであり、兵法を広めることにあらず、と毅然と召抱えを断り、養子伊織と共に江戸を発つ。岩田富岳を頭目とする浪士団の襲撃に、武蔵の怒りの二刀が閃き、変幻自在の修羅の剣に敵陣はなだれを打って崩れる。

4)それからの武蔵(四)島原篇 (集英社文庫)262 ページ(1980/11/25)
寛永十四年、天草四郎の旗のもと島原の乱が起こる。小笠原家の侍大将として養子伊織が出陣、武蔵も細川家の要請で陣営へ。翌年二月、原城は陥落するが、戦火は由利姫、森都らに新たな運命をもたらす。五十六歳病いに倒れた武蔵は、病いもまた戦いの場と幻と現実のはざまで「わが道、遠し」と呟く。存命中、既に伝説の男となった武蔵の闘志は甦るか。

5)それからの武蔵(五)熊本篇 (集英社文庫)227 ページ(1980/12/25)
細川忠利の懇請に、武蔵はついに仕官の決心をした。放浪四十年、熊本を終の栖と定めて、門弟に剣を教え、忠利侯と政道を語り、絵を描くなど平穏な生活が訪れ、由利姫との暮らしも夢みられたが…。好事魔多し、主君忠利が病いの床に。平癒のためには、神仏とも斬り結ばんと武蔵は枕頭で誓う。しかし忠利は逝き、武蔵は再び兵法求道、万里一空の道を歩む。

6)それからの武蔵(六)天命篇 (集英社文庫)254 ページ(1980/12/25)
細川忠利侯の一周忌に、世上に名高い阿部一族の反逆事件が起きる。数馬など若侍の死に心を痛め、武蔵は岩殿山の巌頭で日輪と対決する極限の戦いに挑む。それは己との最後の戦いでもあった。「我事において後悔せず」。六十二歳、巨星は墜ちたが『五輪書』は残り、その合理的な兵法は永遠に生き続けている。

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